母のこと②

母に病気が見つかったのは1月末

翌日母からかかってきた電話にわたしは出なかった

そしたら休日出勤の旦那に電話が行き

病気のこと、とても弱ってる

週明けに検査入院をすること

旦那には『行ってみたら?』と言われ

行けない理由をわたしは泣きながら旦那に話した

時には親としての厳しさを使いわたしに強気母

時にはひとりで暮らす寂しい母

時には病弱で誰かに頼りたい母

世間体がとても大事で他者からちゃんとしてると思われたい母

そんな母に対してわたしは小さい頃から

ほとんど心を開くことが無かった

母の言うことの理不尽さにひとりで泣いたことも

常に罪悪感を持たられるように刷り込まれたわたしはいつも苦しかった

『解るけど行ってみたら?もうそんな強さが無いように見えた(電話)ぞ』

次の日、日曜日、旦那と予定があったけど

2人共もやもやしてしまい出掛けず過ごしてしまった

翌、月曜日は母の検査入院初日だった

弟と連絡を取り『行けたら行く』と

家にいてモヤモヤしていても前に進めないから

自分の為に『行く』と決めて行った

県立の総合病院

咳が酷いので『コロナ検査』をして

呼吸器内科のベンチに車椅子に座った母と弟が居た

久しぶりに見た母は顔色も悪く手が震え

咳をして生気がなかった

罪悪感が込み上げた

5年ぶりに会った弟に少し病状を聞いた

母もここまでの経緯や自分の大変さを話したがったが

咳が酷くなるからいいよと言って私が話を遮った

私の中の罪悪感はずっと消えないままだけど

全く寄り添う気持ちや慈しむ気持ちが湧かなかった

私はオカシイのだろうか…

そこから先は同居家族のみ入院病棟に入れないということで

弟と母だけが上の階に行った

上の階に行かなくて良くてほっとした

結局、5年という時間をもってしても

わたしの母に対する気持ちは溶けなかったんだと実感した


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です